♪ 私どもの方針 ♪

作業ステップ1


(その1)
調律とは音程を合わせることですが,私どもでは、業務としての個別訪問での調律は、アクション、鍵盤タッチ、ペダル等、すべて含め正常に仕上がる様、作業しております。

したがって私どもとしては、その都度、工場製造工程の根本から目を通し、ズレて来ている所はその場で作業、修理し、手を加え、正常な鍵盤タッチに仕上げており、その段階にて既に、軽快なタッチ感、音色の厚み、響きは生き生きしてきます。

調律空き年数が長いピアノ、また、購入後、30年、40年、50年経過しているピアノでも、鍵盤タッチ、音色、響きに関しては同様であり、生き返ります。

ピアノの作業にて、タッチの生き返りにより、音色、響き、音の広がりは調律なくして大きく変わる箇所であり、タッチの変化を実感して頂くと嬉しく思います。

ハンマーフェルトへの針刺し、ファイル、硬化剤塗布なども、一般的にメリットがある場合も御座いますが、
まず、その前に、メカニック的にも、工場出荷時の正常な状態であるか否かです。
私どもでは、まず根本的な上記作業をし、必要に応じて、針刺し、ファイルなど加える場合も御座いますが、安易にする事では、御座いません。

上の写真3枚はグランドピアノの鍵盤筬及び棚板の裏側です。その都度、この様な作業をしております。

【回す事に依り微妙に上下する丸い金属板(ベッテングスクリュー)は、本体棚板と鍵盤の土台である筬は、木材を使用してあり、湿度により微妙に変化しても、弾奏時、上下に踊らない様、常に密着させておくためのスクリューです。】

写真はアップライトピアノに於いて鍵盤を外した状態です。

ピアノは鍵盤を差し込んであるバランスピンに,汚れ、ほこり、木から出る成分などが付着してくると、鍵盤を上に抜き、外したくても滑らかに上に抜けない状態に、なってきます。

無論、上からアルコールなど、2~3滴たらし、浸透していくのを待って鍵盤を抜きますが、当然、なんとなく鍵盤の動きは鈍く、それに伴い響きも何となく悪くなってきております。

このような場合、写真のように,中央の赤パンチングのバランスピン、手前の みどりパンチングのフロントピン、88鍵、合計176本のピンすべてにて、付着している汚れをふき取り、綺麗にし、
同時に、写真の様に、鍵盤の手前側のフロントホール、奥側にもあるバランスホール、それぞれの内側に貼ってあるブッシングクロスの汚れ、変形などにも、同時に手を加えていきます。

それにより、鍵盤の動きは軽快になり響きも生き生きしてきます。勿論、鍵盤調整もし、鍵盤の左右の横揺れ幅も同時にチェックいたします。この作業だけでも、タッチは軽快になり、響きも生き生きして来る事を実感して頂けます。

【【バランスピンは、上から根元まで、やみくもに滑り、軽快になり過ぎると、弾奏時タッチ感の中で微妙に踊ると同時にパワーにも影響をきたす為、その箇所には、同時に踊らない様、更に手を加えております。グランドピアノも同様です。】】

これは、調律空き年数、購入後30年、40年経過しているピアノの場合も、そのようになります。

また、鍵盤を差し込む前に、掃除機をお借りし、鍵盤筬、下面の掃除は致します。

【上記作業は、グランドの場合は、正面の口棒をはずし、アクション鍵盤ごと、そっくり手前に引き出し、アップライトの場合も鍵盤蓋、鍵盤アクションを外して行う作業であり、時間は多少、頂いておりますが、私共では調律時には、必ずその作業も 行っております。】

更に調律後には、1音1音クリアーになりますので、合わせて全体的に、多少の針刺しも加え、響き、整音のチェックをいたします。

上記作業に関しての追加料金は、一切ございません。

作業後は、他、何かご要望があれば  、お気軽に仰って頂ければ、その事も含めて誠意をもって対応させて頂きます。

(その2)
しかし、楽器である以上、調律、音程は最も大事な事であり、一定以上に狂いすぎると、下調律をした後、再度、通常の調律という手順を踏みませんと仕上がりも悪く、音程も、とりあえずは構造的な面もあり、狂いが早いです。

また、作業中での、断線も皆無ではなく、色々リスクが伴います。また、断線により、新しく張り替えた弦は、取り敢えずは伸びやすく、その音はやく狂います。


また、通常20トンにも及ぶ弦の総張力を支え、良いバランスを保持している構造体、共鳴板、響板などすべて木材が使用されておりその関連性も生じてきます。

從って、一般的には、料金も異なります。

また必ずしも、空き年数のみに比例し狂うという事ではなく、直接的には、弾奏急激な湿度温度の変化、音程の狂いは高温多湿により、全体的ピッチは上がり、過乾燥は、ピッチ低下のみでなく、その繰り返しはチューニングピントルクを保持しているピン板にも大きな弊害が生じ、ピアノそのものが、短期間でも大変狂い易くなっていきます


温風の直接的吹付も注意が必要です。

また、逆に、新しいピアノは、弦も新しく当初は弦が伸びやすく、当初は狂い易い面もあります。


また、期間が経過し、狂うのは、音程、音律のみでなく、木部のやせ、変形、ズレ、亀裂、ラシャ、ブッシングクロス等の消耗、硬化など、ピアノ本体も同様です。

定期的メンテナンス調律期間に関しては、直接携わっている調律師とご相談されるのが良いのでは、と思います。

作業ステップ2


次に調律(音程合わせ),弦の数は230本~240本ありますが、調律により、響き,そのものがクリアーになり、各々の鍵盤の音そのものも、力強く、まっすぐ伸びてきます。

インハーモニシテイ加わり心地よい和音も奏で一台のピアノとして生き返り、特に定期的調律作業されていないピアノに関しては、実感として、その場でご確認も頂けます。                                                   

作業ステップ3


整音 88鍵、すべてにおいて、音色、響きにてバランスどり、微妙な差異の場合は針差し、ペーパーファイルなども加えますが、アクション整調調整でも、多少響きは変わります。

ハンマーフェルトの形状は、もともと楕円形ですが、使用頻度が増え、また酷使により先端が変形しつぶれ極端な場合はカッターにて、縦に、切り取ったようになり、その場合は研磨にて整形により音の響きも変わるメリットも御座いますが、元々、メーカーにて、大きさ、重量など、計算に基き使用されており、研磨により、質量も減少し、打鍵時にて、パワーの減少、本来のタッチ感も減少にてさらに他の箇所まで設計に反してのバランスどりも必要になり、安易にする作業では御座いませんが、
しかし、その状態によっては、ファイル、針刺しも、大変有効です。

特に高音部など、ハンマーの膨らみから上の部分に針を刺すことによって、多少シャープな音が抑えられ、膨らみの下の部分に針を刺すことにより、多少のパワーを引き出す面もあり、メリットもございます。

また、極端な変形の場合はハンマーそのものを交換するケースも御座います。

【ホールなどでは、調律時での「ハンマー研磨ファイル、針刺しは厳禁」と記載してあるところが一般的です。】

作業ステップ4


ペダル、通常は3本御座いますが、ペダリング時にて、ギイギイ、ガタガタなど不快な雑音、踏みしろなどの調整も致します。                                                    

作業後1年以内の故障、不具合が生じた場合は、アフターケアとして、無料にて再調整させて頂きます。 

業務ピアノまたその間に第三者の手が加わっている場合は除きます。

※ホール、コンサートピアノに関しては調律料金も多少異なります

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